この調査は、医療機関で既に使用されているHIV感染症治療薬及びHIV関連疾患治療薬(MAC感染症、CMV感染症治療薬など;以下「HIV治療薬」)についてその安全 性及び有効性を調査しており、HIV related drugsの頭文字を取って「HRD共同調査」と名づけられています。
HIV治療薬は希少疾病用医薬品に指定されており、HIV感染症治療の緊急性により限られた臨床成績を基に製造販売承認されています。そのため、製造販売後において安全性及び有効性の情報を更に収集するために製造販売承認時から全例調査(現在は特定施設での全例調査)を実施することが厚生労働省から義務付けられています。
通常、医薬品の製造販売後調査は会社毎・薬剤毎に行われますが、HIV感染症治療には複数の薬剤が併用で用いられるため、対象となる各社の薬剤について個別に調査票を記載することは、調査に協力いただく専門医にとって多大な負担となると考えられます。共同調査では、調査に協力いただく専門医には、1人の患者さんの情報を1枚の調査票にまとめて記載いただき、HRD参加会社が共同で調査することにより、効率的に情報を集約することが可能となっています。
また、収集された安全性及び有効性の情報は、HIV感染症治療の重要性を鑑み、医薬品の適正な使用の推進と治療の参考になるよう専門医を中心に可能な限り公開しています。なお、患者様のプライバシーは厳重に守られており、調査において患者様個人が特定される情報は含まれていません。
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